SF6ガスは絶縁破壊強度が空気の2~2.5倍と高く数気圧に圧縮することにより空気の10倍程度の絶縁油に匹敵する絶縁耐力を得ることができる。化学的にも安定であり、近年高電圧の絶縁媒体として種々の電力機器に使用されている。SF6ガスの実効電離係数は電界のわずかな増加に対して著しく増加するため、ギャップ中の電界の最大値が極限電界(limiting electric field)または臨界電界(critical breakdown strength)(α=ηとなるE/N)をわずかでも超えると絶縁破壊に至りやすい。これを最大電界依存性(dependency for maximum electric field)があるという。